凝固速度を上げることにより、凝固組織は微細となる。
冷却速度を上げると、一般には凝固速度は早くなる。
鋳造の様に、ゆっくりした冷却に比べ、組織的な偏析は小さな単位となる。さらに結晶粒も微細なものとなる。
大きな偏析や、大きな析出物がないこと、結晶粒が小さいことは、同じ合金組成でも特徴のある特性を発現する。実用化されている例を2〜3紹介する。
ガスアトマイズ合金粉末をHIP、押出し法により成形焼結した粉末高速度工具鋼は、均一微細な炭化物組織であることから、従来溶製材に比較して以下の優れた特性を有する。
@ 表面粗さが小さい。
A 非研削性が良好
B 熱処理歪が少なく、寸法変形が安定する。
C 硬さ、バラツキが減少する。
このように優れた特性を発現し、高級切削工具として幅広く使用されている。アルミニウム合金、特にAl-Zn-Mg-Cu系合金において、急冷凝固粉末の特徴は実用化されている。高い引張り強度を有する7090合金が得られている。過共晶Al-Si系においては、超塑性現象の発現と比強度向上が確認されている。